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居心地の良いBGMの音量に関する研究(アパレルショップ編)

更新日:2020年9月7日

居心地の良いBGMの音量に関する研究(アパレルショップ編)

買い物がしやすいBGM音量とは

一口にアパレルショップ、と言っても、取り扱っている服のテイストやターゲット層、価格帯などによって様々なイメージのお店がありますよね。カジュアルな普段着を売っているようなお店とフォーマルなスーツを売っているお店とで、流すBGMのジャンルは大きく異なってくるでしょう。もちろんどのようなBGMを流すか、ということも大切ですが、その音量も大切な要素の1つです。では、どのくらいの音量でBGMを流すと良いのでしょうか。今回はアパレルショップを「カジュアル」と「フォーマル」の2つに分けて、それぞれの最適なBGM音量がどのくらいなのかを検証しました。

実験概要

アパレルショップの利用者にとって快適なBGMの音量を調査するために、東京情報大学・西村明教授と共同研究を行いました。
カジュアルウェアは月に一度以上、フォーマルウェアは1~2年に一度以上購入する、20代~50代の男女22名対象に、アパレルショップで想定される騒音の音量(45/50/55/60/65dB)に対し、それぞれ心地良いと感じるBGMの音量を調整してもらい、その数値を分析しました。また、業態の違いや性別・年代により、快適と感じるBGM音量に違いがあるかを、調査いたしました。
今回の実験にはUSENの番組から、「カジュアル」と「フォーマル」いずれの場合も、「Organic SSW ~Slow Life Music~」の代表曲を使用しました。

結果-1-

アパレルショップの暗騒音(店員とお客様の会話やレジ打ちの音等)に対応して快適に感じるBGM音量は変化することがわかりました。

実験画像

実験後のアンケートでは、カジュアルショップでは自分のペースで買い物をしたいので店員さんに話しかけられたくないという声が多く聞かれ、逆にフォーマルショップでは店員さんと会話をしながら買い物がしたいという声が聞かれました。これは、カジュアルショップは自分の好みで私服を購入するため、自分が満足すれば良いという反面、フォーマルショップでは仕事や冠婚葬祭で着用する服を購入するため、人から見てどうか、ということが重要な要因と考えられます。また、カジュアルとフォーマルでは購入頻度が異なり、フォーマルな服はカジュアルな服と比べ、購入し慣れていないために店員さんのアドバイスを受けながら服を選ぶ傾向があると考えられます。

結果-2-

属性による違いについて分析したところ、カジュアルショップでは、男女間で快適に感じる音量に差異があることが分かりました。
カジュアルショップでは、男女の違いが認められ、女性の方が大きいBGM音量を好むことが分かりました。年代による違いは見られませんでした。

実験画像

監修者からのコメント

西村明教授
東京情報大学・総合情報学部総合情報学科 西村明教授/九州芸術工科大学(現九州大学芸術工学部)/音響設計学科卒業、同大学院修了 博士(芸術工学)/聴覚、オーディオ測定技術、音響情報処理の研究に従事

<監修>東京情報大学・総合情報学部総合情報学科  西村明 教授

アパレルショップを想定した実験後の聞き取り調査からは、カジュアルな店舗では洋楽やポップス、フォーマルな店舗ではクラシックやジャズといった、普段好む音楽とは違った音楽が適切だという意見が多くみられました。音楽の嗜好と好まれるBGMのジャンルが異なることは オフィスの実験リンクアイコンでも見られ、店舗のイメージに合うBGMがあることは、 ヘアサロンの実験リンクアイコンでも見られました。
また、カジュアルな店舗では女性は男性より大きめの音量を好み、その理由として音楽によって気分を向上させたい女性の多いことが聞き取り調査から分かりました。(※本研究終了後の聞き取り調査の詳細は「調査」カテゴリの「 アパレルショップのBGMに対するアンケートリンクアイコン」をご参照ください)一方、BGMの音量が適切でないと、雰囲気と店員との会話の両立が難しいようです。
このように、業種や店舗のイメージに合った音楽の選択と音量の適正化が重要だといえるでしょう。

おすすめ番組

USEN番組

Organic SSW ~Slow Life Music~ [※カジュアル/フォーマル共通]

世界中で根強い人気を誇るSSW(シンガー・ソングライター)というスタイルの曲を中心にお届けします。“オーガニック&スロー・ライフ”をテーマに、サーフ系、ジャズ系のアコースティックなナンバーや、エレクトロニカの要素を取り入れた、ニュー・フォーク系などなど、現代のSSWの曲を昼夜それぞれの時間帯に合わせて放送。聴く人が穏やかで優しい気持ちになれるような選曲をお楽しみください。

USEN番組

Colorful Pop Styling [カジュアル]

「カラフル&ハッピー」をテーマに、世界中の良質なロック&ポップス作品の中からミディアム~アップテンポの軽快な楽曲を厳選してお届けします!ポップな音楽で生活空間を明るくしたい方、またアパレル・ショップやカフェなど、雰囲気をハッピーにしたいお店のBGMにおすすめの高感度チャンネルです。

USEN番組

salon classic (Instrumental) [フォーマル]

コンセプトは“大人の悦楽空間=salon”。極上の時間にさりげなく流れて欲しいクラシックを集めた新感覚コンピレーション・チャンネル。
ラヴェルに代表される繊細でリリカルなピアノ作品、サティに代表される現代感覚溢れる作品まで、既成のクラシック・チャンネルとは一線を画した選曲でお届けします。



※詳しくは、お客様が加入されている各サービスのホームページをご覧ください。
music.usen.comリンクアイコン
MPX-1リンクアイコン
Sound Design for OFFICEリンクアイコン


【参考資料】騒音目安表

騒音レベル(dB) 騒音目安 人の声目安 会話内容が分かるか (3m程度離れた場合)
90dB ・ライブ会場
・パチンコ店内
・近くにいる犬の鳴き声
・ゲームセンター店内
怒鳴り声 大声でもほとんど分からない
80dB ・地下鉄の車内
・救急車のサイレン
かなり大きな声 大声ならやや分かる
70dB ・バスの車内
・近くにいるセミの鳴き声
・騒がしいオフィス
大きな声 大声なら分かる
60dB ・銀行の窓口周辺
・役所の窓口周辺
・書店の中
・デパート店内
普通の声 普通の声で分かる
50dB ・図書館の館内
・静かなオフィス
小さな声 小さな声でも分かる
40dB ・高層住宅地域(夜間)
・戸建住宅地(夜間)
ささやき声 ささやき声でも分かる
30dB ・ホテルの室内
・深夜の郊外
・鉛筆での執筆音
小さなささやき声 小さなささやき声でも分かる


【免責事項】
・本研究は、十分な説明を行い同意が得られた参加者を対象に行ったものです。
・本ページの実験結果は、各種実験業務の委託により得た分析結果を記載したものです。当社並びに当該分析結果は、何らかの効果を保証しているものではありません。



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