公開日:2021年4月8日
冷え性に対するBGMの効果研究
音楽で冷え性が改善できる?
現代のビジネスパーソンを悩ませる「冷え性」。1,000名のビジネスパーソンを対象に行った調査によると、自分が「冷え性」だと感じている人は全体の55.3%、500名以上に上りました。また冷え性だと自覚している人を男女別に見たところ、女性が7割以上を占め、4人に3人の女性が冷え性に悩まされているということがわかりました。
冬場はもちろん、夏にも、効きすぎた冷房や冷たい飲み物の飲みすぎによって起こるため、一年中油断はできない冷え性。冷え性にお悩みの皆様はどのような対策をしていますか。
一般的には湯たんぽを使う、半身浴をする、冷えに効くと言われる食物(しょうがやねぎ、根菜)を使った食事を摂る、など様々な方法がありますね。
音楽も冷え性対策として有効ではないかと考え、USENでは検証実験を行いました。
実験概要
冷え性に対する音楽の効果を調べるため、公立諏訪東京理科大学・篠原菊紀教授監修のもと、実験を行いました。
20~50代の女性12名に音楽A・音楽B・音楽Cを聴いてもらい、音楽を聴取する前、聴取中、聴取後について血流量と自律神経バランスを測定しました。
結果
まず、血流量から見ていきましょう。下の画像は音楽を聴取する前と聴取している最中の参加者の血流画像です。色が赤いほど血流量が多いことを表しており、聴取中に血行がよくなっていることがわかります。
ここから、一番血流量が多かった、音楽Aを聴取した場合について見てみましょう。音楽Aの正体は、パッヘルベルの「カノン」でした。この曲は軽やかなリズムと柔らかで心地良いメロディを持つクラシック曲で、誰もが一度は耳にしたことのある曲でしょう。
「カノン」を試聴した際の全参加者平均の血流量を下のグラフが表しています。聴取前の血流量との差は歴然ですね。
そして、下の円グラフで表している自律神経バランスは、「カノン」を聴取しているとき、副交感神経の割合が高まる傾向がみられました。
副交感神経が高まると、心拍数が下がり、血管が拡張するため血流量が多くなります。
以上の結果から、軽やかなリズムを持つクラシック曲は冷え性に効果があることが期待できると言えます。ちなみに、音楽BはJ-POP、音楽Cはヒーリング曲でした。
監修者からのコメント
<監修>公立諏訪東京理科大学 篠原菊紀教授
今回、さまざまな音楽を聴かせて血流と自律神経バランスを測定した結果、どの世代でも心地良いクラシックを聴いた時に最も血流が良くなり、副交感神経の割合が高まる傾向がみられました。
現代は年間を通して冷え性に悩む女性が多く見受けられますが、そんな方々にはぜひ音楽を聴くことをおすすめしたいです。
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心身の健康を支援する「健康BGM」シリーズ。公立諏訪東京理科大学・篠原菊紀教授監修の実験結果をもとに、血流を良くし、心と体をリラックスさせるような楽曲をAI学習による選曲でお送りします。 心地良いクラシック音楽で、副交感神経を高める効果が期待でき、寒い冬はもちろん、夏の冷房の効いた電車やオフィスなどでも、健やかな心身を保つためにおすすめです。
【参考文献】
「働く男女の冷え症とキャリアアップ・リーダーシップに関する調査2018」(養命酒製造株式会社調べ)
【免責事項】
・本ページの実験結果は、各種実験業務の委託により得た分析結果を記載したものです。当社並びに当該分析結果は、何らかの効果を保証しているものではありません。
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※本番組は2019年4月現在のものです。